お蕎麦屋さんに行くと時折、『十割そば』や『二八そば』という言葉を見かけますよね?
わざわざお店で聞くほどのことでもないし、うやむやなままで今まで過ごしてきた人も多いと思います。そもそも気にしたことも無いですかね?(笑)
食事というのは、周辺知識や味覚以外の感覚によっても感じ方が変わると言われていますので、より食事を楽しむための知識についても書いてみようかなと思っています。
そば粉の割合で呼び方が変わる
先に答えから書いてしまいますが、『十割そば』、『二八そば』というのは、お蕎麦を作る時に使うそば粉の割合です。そば粉100%で作ったお蕎麦を『十割そば』と呼び、そば粉8:小麦粉2で作ったお蕎麦を『二八そば』と呼びます。
由来は江戸時代
二八そばというのが生まれたのは、江戸時代まで遡り、当時はそば粉だけで作る蕎麦を『生蕎麦』といい、そこに小麦粉を混ぜて作った少し質の悪い蕎麦を出すお店が出てきていて、それを揶揄する形で二八そばという風に言われていました。
小麦粉を混ぜることで質が下がるという事ではなく、小麦粉を混ぜて作る蕎麦を出す店に質の悪いところが多かったという形です。ですので、現代においては、どちらが良いというものでもなく、好みの問題だったりします。
実際、蕎麦通と言われる人の中にも十割そば派の人もいれば、二八そば派の人もいます。
十割そばの特徴
十割そばは、先ほども書いた通り、そば粉100%で打ったお蕎麦で、つなぎの小麦粉を混ぜていないため、そば粉特有の少しザラザラした食感になります。また、コシはあまりなく切れやすい蕎麦になります。
コシが無いというと、ネガティブな印象を受けるかもしれませんが、お蕎麦に関しては決してそうではなく、その食感が良かったりします。また、蕎麦が口の中で切れた瞬間に溢れ出てくる蕎麦の香りがなんとも言えない心地の良さを感じられるというのが十割そばです。
もちろん、蕎麦打ち職人の腕次第ではありますが、蕎麦を食べてる感覚は十割そばの方が強く感じやすいといえます。
二八そばの特徴
二八そばの場合は、そば粉だけでなく小麦粉をつなぎとして使うことで、麺がしなやかかつ滑らかな食感になりやすいのが特徴です。
口の中に入れると、スルスルと滑って喉を通っていくような感覚になるため、噛まずに喉越しを楽しむという人も多いです。小麦粉を混ぜることで、麺に強度が出るため、コシがある蕎麦に仕上がるからですね。
その代わりに、そば粉の割合が下がるために、そばの風味が損なわれやすいという点はあります。そば自体が、そこまで強い風味を持った食材ではないため、職人さんの腕次第では、蕎麦の良さが飛んでしまうケースもあります。
腕の良い職人さんの打つ蕎麦屋さんに行くと、二八そばか十割そばか分からないぐらい蕎麦の風味が強く残っている二八そばを食べる事ができますが、そういうお蕎麦は本当に美味しいですね。
十割そばも二八そばも気分と好みで選べばいい
ここまで書いてきましたが、十割そば、二八そばは江戸時代のように、どちらが良いというように品質の上下があるわけではないので、その時の気分や好みで選べば良いと思います。
また、腕の良いお蕎麦屋さんというのは、如実に美味しさの違いが分かるので、美味しいお蕎麦屋さんを知っておくと良いでしょう。
では、奥深き蕎麦の世界を楽しんでみてください。
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